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絵の展示 / 2011.2.15


谷中店では、今、ある方の絵を展示しています。

その方のことについてお話します。

名前は坂田 泉(さかた いずみ)さんといい、建築のお仕事をされている方で、
その日は"日本のモノづくりの技術を伝えられるような商品を探している"と、
谷中店にフラリと入ってこられました。

...何処に伝えるというのか?

聞いていると、予想外の回答に驚きました。
それは、ケニア。

なぜケニアか?
それは、坂田さんが東京の建築設計事務所で働いていたときのこと。

「突然、大学の恩師から1年間ケニアで建築を教えてほしいと頼まれてね、
94年にアフリカに渡って、ナイロビに住むようになったんだ。
大学に通いながら週末にはアフリカの自然を楽しむ生活を送っていたんだけど、
すぐに飽きてちゃってね。

もともと絵を描くことが好きで、道具をケニアに持って行ってたから、
休みの日に水彩道具と折り畳みイスを持って下町周辺へ行って、
初めはトウモロコシを売るおじさん、
それから豆売り少年、露天床屋、ストリートチルドレンなどの
日常の風景を描くようになったんだ。

絵を描いていると、そこ一点に注目するから色んな発見がある。
ただジロジロ見ていると変な人に思われるけど、
絵を描いているときはずっと見てても何も言われないから、心置きなく見れたよ。

普段なら触れ合うことのない人に触れ合えることも、とても新鮮だった。
物乞いをするようなすごく貧しい人でさえも、僕の目には、とても生命力に溢れていたし、
敬意を払いたくなるような気持ちになるんだ。」


「人々の日常を描いているわけだから、長い時間をかけて描くことはできない。
被写体は仕事してたり、物乞いしてたりするんだから、
お客さんや物をくれる人が来たら動いちゃうからね。」
と言い、早ければ15分程度で仕上げてしまうというその絵を見せて下さった。
アフリカのイメージとは真逆に涼しげで透明感のあるタッチ。
また描かれた人々の表情は写真で捉えたような自然な表情をしています。

「絵を描いていると、『ムチョラジ(絵かきさん)!!』って呼ばれて、
周りに観衆が出来るようになってね。
"商売の邪魔になるから退けろ"って言われることもあったよ。」

と、笑みを浮かべながら当時の思い出を話して下さいました。

現在は日本で建築の仕事をしながら、ケニア人のパートナーと、
ケニアと日本の「間」をより豊かにし、様々な「交わり」を生み出そうと願い、
"虹プロジェクト"を立ち上げ、活動をしているそうです。

その一環で、日本の良き物づくりの参考となる品を探していたというわけですね。


絵を個展や展示会などは気が向かないとおっしゃっていた坂田さんの絵は、
ケニアで描いた作品が、画文集「ムチョラジ!」として出版されているほか、
「幸せの器」で挿絵を担当するなどで、少しづつ公開する機会が増えてきているようです。

 sakata izumi.jpg
そんな貴重なコラージュを、今回お借りすることができましたので
谷中店にて無料展示しています。
実物の作品を見る機会はとても少ないので、谷中店にてゆっくりとご鑑賞ください。

虹プロジェクト
ケニアと日本に虹を架けよう
あなたに今できることから

  sakata.jpg